「慶介、嬉しそうだね。」


「うん。眞紘くんと話すの久しぶりだからね。」


男の子同士、積もる話もあるだろうし。


少し先を行く眞紘くんたちの後ろ姿を眺めていると、なっちゃんはニヤリと笑みを浮かべながら、私の顔を覗き込んだ。


「花奏も、すっごく嬉しそうだよ!」


「えっ…」


「なんていうのかなぁ…。まるで、遠距離恋愛してた彼氏が傍に戻ってきてくれたかのような、幸せオーラが出てる…!」


なっちゃんの発言に、私の心臓がドキンッ…と飛び跳ねる。


驚いた私は、目を泳がせた。


「な、なっちゃんってば…何言ってるの!?べっ、別に私と眞紘くんは付き合ってるわけじゃないんだから…。幼なじみだよ、幼なじみ…。」


「分かってるって!あくまで、例えだよ…。そんな感じに見えるっていうかさ!」


とは言っても、全くズレてる例えじゃないから、ビックリしちゃった。


なっちゃん、意外と鋭い…。