眞紘くんが好き。


それなら、傷つくことを恐れて波を立てないようにするんじゃなくて…


私のこと、幼なじみ以上に好きになってもらえるように風を起こさなくちゃ…だよね。


一歩、踏み出そう…。


「矢口くん、ありがとう…。私、眞紘くんに自分の気持ち…ちゃんと伝えるよ。告白することで、私を恋愛対象として意識してもらえるキッカケになるかもしれないから…。」


「白石…」


「まあ、そういう風に思ってもらう間もないまま、あっさりフラれちゃう可能性が高いけど…」


苦笑いすると、矢口くんは私の頭をポンポンと撫でた。


「…そんなことないと思うよ?眞紘からすれば、白石は…小さい頃からいつも傍に居た、特別な存在なんだから。きっと、良い方向に進む。」


「そうかな…?」


「自信、持ちなよ。」


「うん……」


そうだよね…。


告白する前から、マイナス思考になってちゃダメだ…。


矢口くんが言うように、良い方向に進むって信じて、気持ちを伝えよう…。