―瑞季SIDE―



俺は、佐野瑞季。

やっと高校生になって、茜に釣り合うようになったと浮かれていたら、この状況…。


俺は、茜に一目惚れして、ずっと片想いを続けてる。



それで、やっとの思いで、茜と同じ高校に行くために頑張ったのに…

高校から好きになったような奴に奪われてたまるかよ…!



てか、茜は、本当にモテる。

なのに、天然だから気づかない。


だから、俺はいつも目を光らせておかないといけない。

去年、茜と学校が離れた時は、心配で心配で、どーにかなりそうだった。


とにかく、俺は茜を溺愛してると自分でも思ってる。



「瑞季、なんか怒ってる…?」

「うん」

「なんで?!」


茜は、ビックリしてる。

さすが、天然…。


てか、天然過ぎて、困る。




「もしかして〜、お姉ちゃんが取られると思って嫌だったんでしょ〜」



…やっぱ、馬鹿だな。笑
鈍感過ぎて、悲しくなってくる…。



「ちげーよ、バカ」

「ッ!!バカって言うことないでしょ?!」

「はいはい、すいませんねー」



絶対、俺のこと弟だって思ってる…。

いらつくけど、そう思わせてるのは俺だし。


振り向かせればいいだけ。




「そーいえば!!紗理ちゃんが瑞季のことしめるとか言ってたよ?なんかした?」

「…いや、してない…」


「じゃあ、なんでだろーね?」

「…知らねーよ」


…たぶん、紗理にはバレてる。

俺が茜が誰とも付き合わないように見張っていること。



「お弁当楽しみだねー!」

「…どうしたら、1時間目からそういう思考なるんだよ、食いしん坊」
 
「っ、うるさーい!」



なんか、茜と話して、気が楽になった。


やっぱ、好きだな。とか思ってる俺。
マジで、キモい…。