「あの…加藤。ちょっといい?…」
「えっ?!あ、うん」
確か…山田くんとかいった人に呼ばれて、あたしは体育館裏に行った。
瑞季はまた女子に捕まってたから、気づいてなかった。
「…どーしたの?」
山田くんを見ると、顔を真っ赤にしてる。
本当にどーしたの?!
「俺さ…多分気づいてたと思うけど…加藤のこと好きなんだよね…」
「へっ?!…」
「もしよかったら、付き合ってほしい」
ま、まさか山田くんがあたしのことを好きとは…。
ごめんなさい…1ミリも気づいておりません…。
「付き合えないです」
あたしがそう言おうとした、その瞬間。
背後から、声がした。
「茜、何してんの。」

