「あ、噂をすればじゃん」


廊下で彼女が立ち止まる


時々思うんだ


自意識過剰かもしれないけど


俺のこと見てるんじゃないかって


「ちょっとアピールしてみたら?」


「何で」


「話しかけてくれるかもよ」


「...」


俺は何を思ったのか

いつもの癖で

持っていたタオルを投げてしまった