兄妹最強暴走族






だけど五歳の頃…
榎本家に生きている事がバレて
組で抗争があったんだ。



榎本家の両親は、風太さんと雷羅さんを
俺たちの目の前で刺したんだ。


恐怖の見せしめとして…



でも、負けるわけにはいかなかったから
俺たちは抗争で榎本組を解散させ、
警察に突き出した。



風太さんと雷羅さんは亡くなって、
財閥も組もどうすればいいのか困った。


風太さんと雷羅さんの間に
血の繋がった子供はいなかったから。



その時既に、俺たちは彼ら並みの仕事は
難なく行えた。


だから償いとして
俺は組を、麻耶は財閥を継いだ。



そして小四で大学で同い年の君達と会い
多くの人を救えるように暴走族を
結成した。



風太さんの風・雷羅さんの雷
そして彼らの思いが神に届くようにって
風神・雷神と名前をつけた。



こんな所かな?」




話し終えると、皆俯いて泣いていた。



「私達兄妹にとって、榎本家とは恐怖でしかない存在。

でもさ、私は風太さんと雷羅さんに
出会えて幸せだったし、
貴女達と風神・雷神として共に
歩いている事を嬉しく思うんだ。」




私がそう言うと、美琴は泣きながら
こう言ってくれた。



「私達は今まで二人に色んなサポートを
して貰って嬉しかったし、話を聞いて
やっぱり凄いなと思った。

私達は無力かもしれない…
だけど、私達の支えになってくれたように私達にも半分、その事を背負わせて欲しいの。」