「い、いきなりハードル高いよ!」

そう言うと成瀬君は一瞬クスリと

笑ってから言った。

「確かにそうだけと、でもイメトレって
聞いたことあるでしょ?」

「確かに聞いたことあるけど…」

「俺ね、今すぐに実行したら上野さん
がかなりキツいと思うんだ」

(…確かにそれはあるかもしれない)

「だから、先にイメトレで感覚を思い出す
というか…した方がいいと思って」

(そう、なのかな?やっぱりいきなりは
急…かな?)

「…分かった!無理しない程度に
やってみる!」

「うん、最初はそれでいいよ」

(よし、自分で決めたんだもんね。
やるだけやろう!)

そう自分を鼓舞している時だった。

「あのね、もう1つお願い」

「何?」