蜜漬けの恋

(何それ…)

「ほんとはさ、もっと恋人らしいイベント
が待ってるから付き合ってるつもり
だったんだどさ、いい加減飽きてきて…
疲れるし。だから、別れたいの」

「じゃ、じゃあ何?奏が全部私にしてくれてた
事は全部ごっこ遊びって、こと?」

恐る恐る聞いた。

「うん!そうだよ」

奏は相変わらず笑顔だった。

「なんかさ、納得出来ないって顔してる
けど…優羽も満足だったでしょ?」

「え?」

「普段から言ってて、夢見てたこと叶った
じゃん。甘い恋愛ってやつ?」

「っ!」

息が一瞬止まった。

「俺はしたくて、優羽はされてみたかったん
でしょ?これってお互い得したよね?…」

「っ!!」

不意に最終下校時間を示すチャイムがなった。

「じゃあ、そう言う事だから…あっ!別に 
話しかけて来てもいいからね」

そう言って奏は屋上から出ていこうとした。

「…待って!」

私は必死で、震える声で言った。

「何?」

奏が少し鬱陶しそうに振り返る。

(これだけは、これだけは聞かないと)

「私の事、本当に好きだった?」