蜜漬けの恋

別に優しくしてもらいたくて

泣きたくなった訳じゃ無い。

でも…今までと違いすぎるから、

だってあんなに優しく、大事にして

くれてたのに…。別れるって

なった途端にそれは酷いんじゃないか。

「ねぇ、もしかして今まであんなんだった
のに何で?って考えてる?」

溜め息をついて奏が言った。

「……」

私が黙り込んでいると奏は勝手に

話し出した。

「俺ね、一回してみたかったんだ…少女マンガ
みたいな彼氏」

奏の声はさっきよりもうって変わって

びっくりするほど明るかった。

「え?」

戸惑う私に奏は話を続けた

「だから、彼女役としてふさわしい子を
探してたの。でも、俺の周りの女子って
恋愛慣れしてるから無理だなって…」

(え、え)

「そしたらちょうど本屋で優羽を見つけて、
試したら…俺のやってみたかった少女マンガ
っぽい恋愛のヒロインにドンピシャ!
それで、目をつけたんだよ」