蜜漬けの恋

***
電車に揺られ、夏休みの人波に

洗われること約1時間程ようやく

プールに着いた。

「やっと着いたー」

隣を見ると奏も疲れた様子で笑っていた。

「じゃあ、女子と男子で別れてプールの
シャワー入口の所に集合で」

そう言って私達はそれぞれ別れた。 
***
「深井君だっけ、優しい人だね」

言うと絢香は幸せそうにはにかんだ。

電車の中で満員電車に揺られながら

必死で絢香を守っていた深井君。

良く出来た彼氏さんだと思う。

そんな私も奏に守られていた訳だが…。

「そっちこそ桐生君、優羽にべったり
だったじゃん珍しいね」

ニヤニヤしながら絢香が言う。

そう今日は何だか朝からべったり

なのだ、いつも以上にいじってきたり

私から手を繋ぐのをいつも促すのに

今日は奏から手を繋いでくる。

確かにちょっと気になったがその他は

いつも通りで私は会うのが久しぶりだから

かな、と思っていた。

「特には無いんじゃないかな?」

「…そうだね。」

そう言って絢香は肩をすくめた。

「と言うか絢香の水着可愛いね~」

絢香の水着はミント色のパンツ

タイプだ。一方私はレモン色の

ホルターネックタイプで正直…。

「優羽、不安そうな顔しない!可愛い
から大丈夫だよ」

絢香が励ますように言うから私は大丈夫

なことにして頷いた。