蜜漬けの恋

***
「はぁー…走ったね、ん、やっぱり結構
並んでる」

「ほんとだ、でもまだ前の方で良かったね」

奏と二人で走ってたどり着いたのはこの

遊園地一番の人気のジェットコースターだ。

これを最初に乗るって言うのは完全一致

だった。

「大丈夫?俺結構引っ張って走ってたけど」

奏は心配そうに言う。

「大丈夫!こけそうになったとき支えて
くれたでしょ?」

そう、実際こけそうになったとき手に力を

入れて私の体を立て直してくれたのだ。

「なんだ、気づかれてたのか…」

そう言って奏は照れくさそうに笑った。

「んふ、ありがとう」

私が言うと奏は穏やかに笑った。

そんな奏の顔を見て私は心底幸せだと思った。

大好きな人の大好きな笑顔は見るたびに何故か

胸がギューとなる。でも、全然嫌じゃないむしろ

ずっと感じていたくなる。

「こちらへどうぞー」

そんな事を考えているともう順番が回って

来ていたのか、キャストさんが私達を呼んだ。

「ほら、行くよ」

私は奏に促されジェットコースターに座席に

座った。体を固定し、キャストさんが確認に

し終わった後奏は私を見つめて笑ってきた

「やっぱりジェットコースターって怖くない
けどドキドキするね」

奏が言うから私も頷いて返した。

「じゃあ、出発しまーす!いってらっしゃーい」

キャストさんが言った瞬間ガクンと

ジェットコースターは動き出した。