蜜漬けの恋

***
待ち合わせ場所に着くとすでに

奏はいた。

(嘘!)

「優羽おはよっ!」

奏は満面の笑みで笑った。

「おはよ!ごめん待ってた?」

「んー…待ってたけど俺が早く着いただけ
だし」

相変わらず奏は優しい

「ほら、早くしないと開園しちゃうよ!開いた
瞬間ダッシュで並びに行くから!」

奏がキラキラした目でそう言うから可愛いと

思っていると突然奏は指を絡めてきた。

いつものように顔の温度が急上昇していく。

すると奏はニヤニヤしながら私の顔を

覗き込んできたと思えば私にしか

聞こえないくらいの声で言った。

「今日すっごい可愛いね、似合ってるよ」

「っ!」

ドキッとしたのもつかの間開園の

アナウンスが入る

「よし!賢い優羽はローファーで来てくれてるし
俺がしっかり手を繋いでたらこけないかな」

そう言った奏の手に力が入る。

「しっかり手、握っててね」

その声に私は手を握り返すと、奏は分かった

かのように走り出した。私も必死について

行った。