次の日、特に何もないまま一日が

終わろうとしていた。

「じゃあ、私委員会だからまた明日ね」

絢香が言った。

「うん、また明日!」

そう言って絢香と別れようとした時

だった。

「上野さん?ちょっといい?」

声をかけてきたのは桐生君とよく

話している一軍女子、狭山(さやま)さん

だった。正直嫌な予感がした。

「何?」

「最近さ、よく桐生君と絡んでるよね?
何なの?」

(やっぱりか)

「何なの?って言われても自分でも
分からな」

「はぁ?何それ気分凄い悪くなんるん
ですけど」

「いや、そんな事じゃなくて!」

ガラッ、突然教室の扉が開く音がした

見るとそこにいたのは夕日を背に立つ

桐生君だった。