そんな風に過ごしていた、ある日の

事だった。

***
休日、絢香と駅前の本屋に来ていた。
「絢香~……この雑誌に書いてあるさあ、
髪を少し切ったくらいで気がついてくれる
彼氏はそうそういません。ってあるけど
ほんと?彼氏だったら大体気がついて
くれるもんじゃないの?後彼女の買い物に
笑顔で着いて来てくれたり、一緒に服を
選んでくれたりするのも最初のうちだったり、
一部だったりするの?全員じゃないの?」

「長い長い長い、え?何、何故に私に聞く?」

絢香の顔はあからさまに面倒くさいという

顔だった。

「ごめんて、絢香の持論でいいから」

「えーあー…、うん、多分その雑誌に書いてる事
間違ってないと思う」

「嘘だーいやいや、そんな事ない!もっと夢を
見ようよ」

そう言うと絢香は苦笑いをしながら

「まあ夢見がち女子、優羽には酷な話か…
頑張って大人になりなさい」

そう言って絢香が私の肩に手をポンッと

置いた瞬間だった。