中三、1学期の半ば。不安だった

クラス替えも絢香と一緒になれて

安心していた。そして…

「でもさーあの桐生(きりゅう)君と
おんなじクラスなんてほんっと
恵まれてるよね」

そう言うと絢香は半ば呆れながら

「本当に優羽ってイケメン好きだよね」

と笑った。

「だって、顔よし性格よし…あんなイケメン
好きになるに決まってんじゃん!」

桐生 奏(きりゅう かなで)君、うちの学校

でイケメンと有名な男子だ。そんな男子と

おんなじクラスになれたのだ。

「はぁぁ~、毎日近くで見れるのは幸せです。
目の保養です。」

「はいはい、そうですねー」

と絢香は投げやりに言った。

「適当に返すな」

「ごめんごめん」