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「遅くなってごめんね?」

温室につくと案の定上野さん達は

すでにいて、お弁当も食べていた。

「先に食べてたけど良かった?」

そう言ったのは紺野さんだった。

「全然大丈夫だよ」

そう言って上野さんを見ると俯いて

黙々とふりかけのかかった白ご飯を

ほうばっていた。

(可愛い…じゃなかったさっき拓也が
言ってた事を考えながら話さないと)

それは屋上に向かっている時だった。

***
「なぁ、翔、もしかしたらお前の恋…難関
かもしれない」

「どうゆう意味だ?」

俺は紺野さんから聞いたと言う内容を

聞いた。聞いていくうちに正直気分が

暗くなっていくのを感じた。

(俺、上野さんの事好きになったら
駄目だったのか?)

なんて思ってしまっていた時だった。

「でもさ、翔、ポジティブに考えて
みろよ」

(どうゆう風に?)

そう思って俺は拓也の方を見た。

「話の感じだとほぼ上野さんが訳あり
何だと思う。で、お前にはその訳に
絡んでる何かがあるんだよ」

「うん」

「それでも、上野さんはお前の2週間に
半ば強引だったとしても受け入れて
くれたって事はちょっと期待しても
いいんじゃねぇの?それか、完璧仕方なく
かもしれないけど…」

そんな拓也の言葉に思わず

「ふんっ、無責任なやつ」

と鼻で笑ってから返した。

(でも、気持ちは軽くなった)

「ありがとな」

「おう」