蜜漬けの恋

***
「あれ?上がり?」

「えっ、あーはい。上がりです」

(あー…ぼーっとしてるわ)

『え、か、なで?』

(すごい動揺してた……だよな。嫌な
思いをさせられたやつと急にあったら…)

そう考えると再び優羽の蒼白な顔が浮かぶ。

「店長ーこれお手洗いに落ちてたんですけど
どうしましょうか?」

他の女性アルバイトの声が聞こえた。

「んーハンカチか…こう言うのは戻らない事が
多いしなー…まぁ、しばらく店に置いとくか…
多分処分行きだと思うけどな」

店長とその女性アルバイトを尻目に俺は

声をかけて裏口から出ようとした時だった。

店長の手元にあるハンカチに見覚えが

あった。

「それ…!」

思わず声が漏れていた。