蜜漬けの恋

「はい」

俺は努めて平然を装った。

でも、心の中では不快感でいっぱいだった。

だって過去に現在好きな女の子を傷つけた

やつなのだ。

「あの、えと…」

相手は言葉に迷っている様だった。

「何ですか」

意識してぶっきらぼうに返す。

すると相手は

「……いいえ、すいません。ありがとう
ございました」

と諦めたように言った。

(何か、聞いた話より丸いな)

俺はそれには何も言わず軽く会釈だけ

して店を出た。