蜜漬けの恋

***
その状況に一瞬思考が固まった。

でも、今は俺より…

パッと上野さんを見た。

「っ…………」

上野さんは目を見開いて固まっていた。

「上野さん」

「………」

今度はちょっと強めに呼んでみる。

「上野さんっ!」

そう呼ぶと一瞬肩をビクリとさせてから

ゆっくりと俺を見た。

その顔はあの日、夕陽の差す教室で

俺にあの事を話してくれた時の顔と

少し似ていて…でも、必死で何かを

堪えている様だった。