蜜漬けの恋

そう聞くと紺野はしばらく考え込んで

から冷ややかな顔をして

「私は優羽が良いって言うなら…
まぁ、良いけど何で私に聞く?」

と言った。

(何で?…か何でって言うかさっきから
コイツ何でちょっと喧嘩腰なんだ?)

「お前はいつも上野さんと一緒にいるし、
上野さん、何か男子苦手そうだし…」

「へぇ~あの娘が男子が苦手ってなんとなく
分かってて二人きりにしたいと言うの?
ふぅ~ん」

(あっヤバイ目が笑ってない)

「それは…」

俺が返事に困っている時だった

「条件、小川もいることと私もいること…
この2つを飲んでくれるならいいよ。
多分あの娘それならギリギリ来てくれる
と思うけど…」

その言葉に俺はすぐに返事をした。

「あぁ!全然いい!その条件飲んだ!」

「分かった…じゃあ、後でね」

「おう、分かった」

そう言ってその場を去ろうとしたが

つっかかていた事を思わず聞いた。

「2つ聞いていいか?」

「無理って言っても気になるんでしょ
どうぞ?」

そう言って俺の方に振り返った。

「何でさっきから喧嘩腰なんだ?それと
上野さんは何で翔の告白を断った?
アイツ見て分かるように外見も良いし、
知ってると思うけど凄い優しいし、
いいヤツだぞ?」

俺はつっかかていた事全てを吐き出す

ように言い放った。すると紺野は少し間を

とってから淡々とした口調で話し出した。

「私が喧嘩腰な理由、何で優羽の事を好きに
なった人が成瀬でその友人が小川
なんだろう…って」

俺はその理由に思わずびっくりした

(おんなじ事考えてるし)

「まぁ、相手が成瀬じゃなかったらイライラ
しないんだけど」

突然のムカツク言葉にカッとなった

「ハァ?んだよそれ!アイツは悪くねぇだろ」

「待った。誤解、そういう事じゃない……優羽と
成瀬っていう組み合わせが駄目なの」

余りにも意外な言葉に俺は拍子抜けした

「えっ?…どうしてだ?何でだよ」

「それは、優羽が成瀬を断った理由にも
なってる!優羽は別に成瀬の事悪く思って
ないし、さっき小川が言った事全部
分かってる」