「あぁ、なんでこの世にはリア充がいるのかね」

「知らんわぼけ」

小4が終わるとともに、誠哉は引っ越した。

「あーあ。電話番号聞いとけばなー」

「うっさい」

「あぁ?」

「ほいほい」

ちなみに、さっきから相槌のようなことをしているのは

私の今の相方、杉野彩華(スギノアヤカ)である。

「彩華ぁー」

「どうした、男探しか」

「違うわ!でも、彼氏は欲しい」

「お前はいいな」

彩華は、天を仰ぐ。

「何がいいのさ、この独り身の」

「いや、さ。一度でも告白はされるし、ずっと一途だし」

「いや、この前言ったけど、最近あいつのこと気になってる」

「はぁ!?」

私の指差す方には、この中学が誇る(?)イケメン。

同じクラスの中川隼翔(ナカガワハヤト)の姿。

「え、あいつ!?」

彩華はおどろきの表情。

「え、私言ったよ、前に」

「いつ出会った!?」

「小5のときに同じクラスだった」

「あ、私ら別クラだ」