After -deconstruction "God Ideology"




 光と闇はこう着状態でどちらも一歩も動いていない.

動こうともしていない.

だが,闇軍団には余裕が全くなかった.

毒神も氷神も超津波がいかなるものかを知ってはいた.

「もうこれでおしまいです.

 せっかくのマホウビトをつかまえて殺す裏工作も台無し…てところでしょうか.」

球の中から声が聞こえている.

威圧感のある星神とは違って,包まれるような感じの月様の声はじわじわと圧死されられそうなものだった.

毒神と氷神は互いの顔を見合うが,今度ばかりは何も解決法がないのが互いにわかっていた.

「この大地に超津波を呼んで…そこまでして何を支配するというのだ?」

毒神がそんな中で吐いた唯一の言葉がそれだった.

「何を?

 この星ははじめから我々の星なのです.

 昔も今も,そしてこれから.

 我々は気づいたのです.

 悪いものは追い出さないといけないのです.」

「私達が死んだとしても,この星から闇はなくならないはず.

 光だって常に光り輝いているわけではない.

 強すぎる光は全てを失うはず.」

氷神はもう冷静になっていた.