ここはマジックヴィレッジの絶告の部屋である.

例によって,絶告が行われている.

「そろそろ最後の技を使うときがきたようだ.

 サルベージュ(※)の数倍の威力を持つ,魔法の最大の傑作.
★サルベージュ:史上最強の細胞魔法.このサルベージュによって,ハヤメチャンは滅びてしまったと言われている.サルベージュが放たれたあと10年は影響が残るという.

 これまでのこの乱れた世界の秩序を回復する,水に流す最終兵器.

 超津波.」

「私たちはこの世界の唯一無二の後継者であるのです.

 物理攻撃は亜流に過ぎず,人間も副作用でしかなく,他の系統の魔法も意味を成しません.

 この世界はそもそも私たちが創りだした物です.

 だからすべてが私たちの支配下にあるべきものなのです.」

「我々が創造した命は,生の素晴らしさにより,この星を豊かに彩ってくれた.

 だが,もうそんなものはいらなくなったのだ.

 人間は悪しき闇に騙され,秩序を乱した.

 マジックヴィレッジは我々が人間を見放したシンボルである.

 我々は今こそこの崇高な理念に基づき,この星を全て清掃しなければならない.」

「こうして愚かな人間どもは,闇軍団の味方となっている.

 馬鹿馬鹿しいことです.

 まあ,馬鹿は馬鹿同士でしょう.

 よいでしょう.

 見せしめにまず最近闇に落ちたガゴス国を戻すとしましょう.」