津波4
「総攻撃へ」


 それでもガゴス国対反政府という単純な構造であれば,まだわかりやすかった.

治安が悪くなり,働き口を失った人々の中には暴漢や盗賊になる者も多く,そしてまた治安が悪くなるという悪循環に陥っていた.

ガゴス国は国民がどのくらいいるのかを把握することさえ,できないでいた.

あまりの治安の悪さに,外国の施設は撤退していった.

もう,この事態を解決するのは無理だとさえ思われていた.

とうとうというべきか好都合というべきか,統治者は闇軍団に国を譲り渡したのであった.