After -deconstruction "God Ideology"




 ガゴス国の首都ガゴスにある統治舎では,ある客人を迎え,話し合いが行われていた.

「どうでしょう?これ以上ガゴス国を統治しても仕方ないでしょう.」

「ガゴス国内のお好きな場所と,ガゴス国内で得た金を全て得られるのですから,あなたに何か不都合なことがあって.

 それとも,まだこの荒れ狂う反政府でもイデオロギーでもない,手の施しようのないこの国を統治したくて.」

男女二人組であった.

単なる二人組ではない.

フリティカル首相ジムとアーメルス首相スーイアであった.

二人の論理には非の打ち所がなく,しかも感情をはさまずに冷酷な事をいう彼らの手法はさすがであった.

「しかし,あなた方の目的は何なのでしょう.

 そんな悪い国を手に入れてどうしようというのですか.」

ガゴス国大統領はおびえていた.

話があまりにもできすぎていて,恐怖を感じていたのだ.

「あら,それは違っていますよ.

 ガゴス国大統領,いやガゴス十六世殿とおっしゃったほうがよろしいかしら.

 私達はガゴス国のお金なんてものどうでもいいのですよ.

 あなたと違ってね.」

スーイアは,ガゴス国の秘書官のように,そして氷のように動かずに語っていた.

大統領は縛られているわけでもないのに,苦しい気分がしてきた.

そして彼らを客人として招いたのを後悔している.