「ああ,そうだ.

 戦況を教えてくれないか.」

火神はとりあえず愛想笑いもそこそこにして,聞いてみた.

火神は笑いを止めたのではない.

止めざるをえなかったのかもしれない.

「どの神もそれなりにやっているひけ.

 隠れているのは火神だけひけ.」

「今,ひけひけは何をしに来ているんだ?

 確かミナトシティ攻防戦はおれたち属性神がとりおこなうことになっているはず.

 ひけひけが来ないとやばいくらいに悪化したのか?」

「そんなに一度に聞くんじゃないひけ.

 それなりにやっているひけ.

 でもまだわからないひけ.

 ひけーこんが来たのはミナトシティの攻防を手伝うこともないことはないひけ.

 生神の復活が宣言されたひけ.」

火神は目を大きくして鋭い波を少しだけ受けた.

「生神はどこにいるんだ?」

「そんなにあわてないひけ.

 生神の器となる人物が確定された段階ひけ.

 今はその人物を探してるひけ.

 そうだ,火神も一緒に闇軍団を倒しながら生神を探すひけ.」

「ああ,そうしよう.」

火神とひけーこんは強く手を握りしめ合い,二人は家の外に走り始めた.