派閥 その1


 アーメルスとフィリティカルの争いは両国王間の協定により,完全に解決した.

それどころか両国は近頃では歩調を合わせるように,共同行動を行うことになった.

一つはマホウビトに対する弾圧,もう一つは東のミナトシティに対する侵入である.

どうしてミナトシティに協同で侵入したのかはわかっていないが,侵入の事実は消すことができない.

ミナトシティは大きくはないが,要塞のような町で,かつ住民の抵抗が強いので,まだ占領されていないだけのことである.

とはいえ,ミナトシティの活気の源になっている物流は停止しており,状況は緊迫している.