After -deconstruction "God Ideology"

絶告はまだ続いている.

「さて,アラモデラ火山に全勢力をかけて結石界を獲得し,死守するのだ.

 絶対にだ.

 闇軍団の動きも教えておこう.

 雷神を光の陣営に導きいれようとした時も一切行動に出てきていない.

 奴等は最近目立った動きをしていない.

 目立っていないだけなのだ.

 奴等は我々の思いもよらない行動に出るおそれがある.

 我等は光の陣営として一致団結して闇軍団と戦う用意を進めているが,闇軍団は愚かにも一般住民に洗脳に似た強制を施し,我々に刃を向かせようとしている.

 しかし案ずることはない.

 光の陣営の繁栄の為なら,たまたまいた一般住民など死んでも構わない.

 その僅かな人間のために光の陣営の政策が立ち消えになってしまう事の方が恐ろしいことなのだ.

 これから一般住民と衝突することもあるだろう.

 その際には,我が政策の実行を最優先課題として動くのです.

 さあ,アラモデラ火山へ行け.

 以上.」

星月様の部屋から星月様の声が消えると心しか明るくなったように水神は思えた.

雷神や風神,聖神や土神,火神といった神はその余韻に浸る間もなく,扉を開け廊下に出て行った.

完全に明るくなった部屋には今水神ただ一人だけがそこにいた.

何の音も聞こえなかった.

「死んでも…構わない…」

何の音もしなかった.