夕日のオレンジに、また違うオレンジを重ねる。
昨日はいいと思っていた夕日の色は、今日見るとまた違った色に見える。
気に入っていた。
でも、どこか納得できない自分もいた。
目を閉じて思い出す。
思い浮かぶのは、先輩の背中、横顔。
その向こうに見えた夕日のオレンジ。
一度脳裏に焼きついたその光景は、今でもはっきりと覚えている。
確かにあの時あの場所にあたしはいた。
すぐ側で、あの背中をずっと眺めていた。
だけど、今思えばすごく現実味のないことで。
あの時のことが夢だったのかと思うほどに、あたしにとって儚いものだった。
【儚い】
*脆くて長続きしない様
*束の間に消えていく様
あの場所で。
あの距離で。
先輩と過ごしたあの時間は何よりも大切で。
夢のような時間だった。
すぐに消えてなくなっちゃったけど。
それでも、あの瞬間だけは一緒にいたんだって証。
あたしにとってあの時間は、【儚い夢】だった。

