「いいの撮れたぞ!」
「うっそ、見せて見せて!」
「ほれ、コレなんて最高じゃん」
そう言って見せてくれたのは、三人で大口開けて笑ってる写真。
決して可愛くはない。
どちらかと言えば不細工なほどに崩れた笑顔で、だけど楽しい感じがそのまま伝わってくるような写真。
「ちょっと、何コレ!」
「いい写真だろ?」
確かにいい写真かもしれないけど、他の人にはあまり見せたくないかも。
ノリノリになった井上くんも、どこぞのカメラマン気取りで『いいよ~可愛いよ~』なんて言いながらシャッターを押してた。
「他のも見せてよ」
ある程度写真を撮ってもらった後、その写真を確認したくて井上くんのカメラを覗き込んでいると。
「部室に行けばパソコンで見られるぞ」
「ええっ、見たーい!」
梓は井上くんの隣でピョンピョン飛び跳ねながらはしゃいでいて。
そんな梓を愛おしそうに見つめる井上くんが目に入った。
井上くんは梓が好きなんたって、傍から見ればバレバレなその態度も。
当の本人がまったく気がつかないんだもん、不憫な井上くん。

