「落ち着いた…?」
「……うん」
どれくらい泣き続けていただろう。
気持ちがだんだん落ち着いてきた頃には、今度は申し訳なさと羞恥心とで顔を上げることができなくなっていた。
何をやっちゃってるんだろう。
高校生にもなって、こんなふうに人前で声を上げてボロボロ泣き崩れるとかありえない。
「ゴメン…ね…?」
「ホントよ、まったく……」
呆れた言葉とは裏腹に、美帆は優しく微笑んであたしの頭を撫でた。
いつもなら子ども扱いしないで、って怒るところだけど。
今は、ここに美帆がいてくれてよかったって思った。
他の部員にも泣いてしまったことを詫びながら頭を下げると。
誰もが『大丈夫』『気にしないで』と明るい声で返してくれて。
その温かさに、ズキズキする心が少しだけ和らいだような気がした。
「…美帆、ちょっといい?」
「うん、じゃあ…外、出よっか」
「うん…」
ボロボロの顔をさらさないように俯くあたしの手を引いて美術室を出て。
そのまま美帆に連れて行かれたのは屋上だった。

