美帆を見た瞬間に今まで抑えていたものが涙と一緒になって溢れて止まらなくなっていた。
「葵…?」
小刻みに震えて泣き出すあたしに戸惑う美帆にかまわず。
堰を切ったようにボロボロと涙を零し、両手で押さえた口許からは嗚咽が漏れてしまう。
「…美帆…っ…」
「ど、どう…したの!?」
「…あ、あた…し……」
もう、我慢の限界だった。
「うわぁぁ…ん……」
声を出して泣き崩れたあたしを周りがどんな顔して見ていたかなんて、どうでもよかった。
何があったのかと、ザワザワする美術室の中で。
美帆に縋るように抱きついて。
声をあげて泣き続けた。
こんな、ワンワン声を上げて泣くなんてまるで子供みたいで。
だけど、必死に押さえていた感情の蓋が外れてしまったことでどうにもならなかった。
「葵……」
アタフタしながらも、美帆の温かい手が優しく背中を擦ってくれる。
大丈夫、ここにいるよ、って耳元で囁きながら。
美帆のぬくもりがあたしを包み込んでくれる。
あたしが落ち着くまで、ずっと抱き締めてくれた美帆の優しさに甘えて。
しばらく泣き続けた。

