その場にペタンと座り込んで、しばらく放心状態で立ち上がることが出来なかった。
ズキズキと痛む胸を誤魔化すように、拳をギュッと握ってから。
ゆっくりと立ち上がることができたのはだいぶたってからだった。
このままここにいたら、いつ先輩が帰ってきてもおかしくない。
先輩を待っていたはずなのに、今は先輩に会いたくない。
あんな写真を見てしまった後に、先輩の顔を見て平気でいられる自信なんてなかった。
こんなふうに傷つくのはおかしいってわかってる。
傷ついて泣きそうになるなんて、お門違いもいいところだ。
「行かなきゃ……」
そうだ、まだ絵が仕上がってない。
今日、明日で仕上げるって決めたんだもん。
早く行かなきゃ。
早く、ここから…逃げなくちゃ。
力の入らない足に無理やり力を入れて、フラフラになりながらも入り口へと向った。
廊下に誰もいないかなんて、そんなの気にする余裕もなくて。
確認することもなく廊下に出たところで、まさかの先輩と鉢合わせをしてしまう。
タイミング悪い…って。
笑える気がしない。
先輩をちゃんと見れる気がしない。
先輩が何かを言い出す前に、ペコリと頭を上げてそのままダッシュで逃げるようにその場を走り去った。

