◇ヌードで魅せて◇



翌日も、午後は文化祭の準備で校内がザワザワと騒がしく、賑やかな空気に包まれている。

どの教室も、校庭も、体育館も。

どこへ行っても、楽しそうな声が響いていた。


今日のうちのクラスの予定は、衣装の最終確認とメニューの最終決定。

それから当日のシフトの決定。


まずが衣装からと、男子は教室で女子はこの間の空き教室へとそれぞれ移動して。

もうだいぶ見慣れたフリフリのメイド服に着替えた。


相変わらずのフリフリ感にはまだ慣れるまで時間もかかりそうだけど。

自分ひとりではなく、みんなが同じような格好になっていくにつれて。

恥ずかしさよりも、楽しさのほうが勝っていくような気がした。


足元がスースーするのは、まあ…仕方ないと諦めるしかないみたいだけど。

せめてタイツを穿きたいといえば、すぐさま却下され。

手渡されたのはニーハイソックス。


「今日は、ヘアメイクもね」


ふふん、と鼻を鳴らしながら嫌らしい笑みを浮かべる梓にから逃げるように後ずさるけれど。

すぐ後ろには壁。


「可愛くして、あ・げ・る!」


ね? なんて可愛い顔して微笑みながら、まさかの壁ドン。

こんな至近距離で見つめ合ったって。

ときめくどころか、梓の顔が怖くて引き攣った笑みしか作れなかった。