◇ヌードで魅せて◇



「掴まらないと落ちるぞ」


また腕を引かれて。

その勢いで、そのまま先輩の背中に抱きつく形になった。


色濃く感じる先輩の匂いと温かさにまたクラクラする。

先輩からあたしの姿が見えていないのは、せめてもの救いだった。


恥ずかしさで、体温がどんどん上昇している気がする。

その熱が頬に集まって、夕日に負けないくらい真っ赤になってる気がする。


こんなふうに先輩に触れていることがまだ信じられなくて。

だけど、確かに感じる先輩の体温に胸がキューっと締め付けられた。


ブォォン、と大きな音を立ててエンジンをかけると。


「しっかり掴まっとけよ」


そう言って、ゆっくりとバイクを動かした。

生暖かい風を、さっきのブランコよりもずっと強く感じた。

はじめは怖くてギュッと閉じていた目も、次第になれてようやく目を開けることができた。

思っていたよりもずっと怖く感じなかったのは、きっと先輩が安全運転を心がけてくれたからかな。

なんて、あたしの都合のいい考えだろうか。


ギュッと少しだけ腕に力を入れて、先輩との距離も少しでも近づけたかった。


こんなことこ先あるかわからないもの。

だから、先輩の体温を匂いを、少しでも多く感じたかった。