◇ヌードで魅せて◇



一人イラつく気持ちをどうにか抑えようと。

軽く深呼吸をしながらギュッと拳を握り締めた。


そんなことで、そう簡単に冷静になってなれないけど。

しないよりはマシだと、何度か深呼吸を繰り返す。


お互い無言のままで。

窓から差し込む夕日が、だんだんと赤く染まっていって。

その赤が先輩の横顔を照らしていた。


デジャブ。

あの写真と重なって。

なんだか哀愁が漂っているように見えた。


どうしたらいいのかわからなくて。

だからと言って、ここから動くことも出来なくて。

目の前にただ立ち尽くす先輩の顔をゆっくり見上げると。


まるで、あたしが視線を上げるのを待っていたかのように、二人の視線がピタリと重なる。


無表情だと思ってたのに。

その瞳が、酷く優しいものに見えた。


そんな先輩の顔を夕日のオレンジ色が染めていて。

哀愁が漂っていたと思っていた先輩から、温かさまで感じられる。


…ずっと、見てた?


そんなはずないのに、そう思ったらドクン…と胸が跳ねた。