「うふふ…」
「何?」
「なんでもないです」
笑うあたしを、ギロリと睨みつけるけど。
不思議と怖さを感じない。
笑ってんなよ、と不貞腐れたその顔は逆に愛しく思ってしまう。
気づいたの、先輩はすごくヤキモチ妬きだって。
すごく独占欲の強い人なんだって。
本人は隠しているつもりみたいだけど、先輩の一つ一つの言葉や行動からなんとなく伝わってくる。
そのたびに嬉しいって思ってるなんて、先輩が知ったら怒るかな?
「大丈夫。あたしには雅しか見えてないから…」
「なっ!?」
「フフ、先輩、お顔が真っ赤ですよ?」
キッカケは、一枚の写真だった。
キッカケは、あの日の涙だった。
あたしたちは、あの日からお互い惹かれあっていた。

