◇ヌードで魅せて◇



文化祭も終わって、今までどおりの生活に戻った。

一つ違うのは、部活前に素通りしていたあの部屋まで先輩に会いに行くようになったことくらい。

部活前のほんの少しの時間だけど。

あたしたちにとっては、とても大切な時間。


「せーんぱいっ」


先輩は相変わらず、パソコンとカメラに夢中だけど。

そんな先輩の後ろ姿を見るのは好きだから、全然問題ない。


「井上くんに聞きましたよ。コンクールで最優秀賞とったって!」


おめでとうございます。と、あたしの言葉にようやく振り返ってくれたかと思えば。

くっきりと眉間にシワを寄せて、面白くないって顔してる。


「先輩?」


せっかく賞が取れたのに、嬉しくないのかな…なんて不思議に思っていると。


「あれを出すのは嫌だったんだ……」


ボソッと聞こえた不機嫌な声。


「あれって?」

「文化祭のあと、顧問が勝手に出しやがって……」

「文化祭のあと?」

「あれを他のヤツに見せたくなかったのに」


話が全然かみ合っていないのに、ブツブツと文句を言う先輩を見てクスリと笑みが零れた。