◇ヌードで魅せて◇



「いつまでも甘えてたら…ダメだってわかってた。ねぇ、雅…」


真っ赤な瞳のまま、先輩を真っ直ぐに見つめて。


「雅を解放してあげる」


その瞳を優しく細めて微笑んでくれた。

その優しい瞳はそのままあたしのほうへと向けられて。


「この間はゴメンね」

「え…あの……」


なんて答えたらいいのかわからなくて、オドオドするあたしを見つめたまま。


「雅のこと、好き?」


香織さんのこの質問には、なんの迷いもなく答えられる。


「はい、好きです」

「そう…良かった」


それだけ言うと、香織さんは踵を返して来た道を戻っていく。

振り返る瞬間に見えた涙、小さく震える肩。

だけど、振り返った香織さんの後ろ姿は凛としていて誰よりも強く見えた。


今までの彼女は確かに弱かったかもしれない。

先輩に寄り掛かって、その弱さを埋めていたのかもしれない。

それはきっと、先輩も同じだった。

先輩にとっても香織さんは“支え”だったはずだ。