「…見えない」
ちびっ子のあたしでは、ここからは見えそうもない。
ヒョコヒョコとジャンプをしてみたところで、全然意味がない。
あたしのそんな動きが面白かったのか、隣の先輩の肩は小さく震えているし。
意地でも見てやる! なんて意気込んで人混みの中に飛ぶ込む。
人が空くのを待っていればいいのに。
ここまで来たら、早く先輩の写真が見たくて仕方なかった。
どんな写真か怖い、なんてそんな気持ちもすっかりどこかへ消えていて。
今はただ、先輩の写真を見てみたかった。
ギューギューに潰されながら、やっとの思いでたどり着いた一枚の写真の前。
少し上がった息を整えるために深呼吸をしながら、ゆっくりと見上げた先……
いろんな感情が一気にあふれ出して。
そのままあたしの涙腺は崩壊した。
見開いたあたしの瞳からは、ポロポロと大きな涙が零れ落ちていく。
「――先輩!!」
振り返った先、あたしを愛しそうに見つめる先輩がいた。

