「葵、休憩入っていいって~」
午後のメンバーが集まりだして、その中に梓と井上くんがいる。
二人で楽しそうに話しながら教室に入ってくると、あたしを見つけるなり笑顔で駆け寄ってきた。
「この間の写真、できたって!」
梓の手には、一昨日あたしと梓と美帆の三人で撮った写真が握られていた。
「わーい、見せて見せて!」
美帆にも声をかけて、その写真を見せてもらうと。
楽しそうに笑うあたしたち三人がたくさん写っていた。
「これ、いいじゃん」
美帆が手にしたのは、大口あけて大笑いしているあたしたちの写真。
井上くんが『いいの撮れたぞ』って言っていた写真だ。
デジカメで見せてもらったときから、あたしも気に入っていたけれど。
実際写真になると、あのときのあたしたちの声や笑い声が聞こえてきそうだった。
「あたしもこれ、好き」
「気に入ったのあれば、持っていっていいよ」
「いいの? 欲しい~」
あたしたちの側でニコニコと笑顔を作る井上くんは、自分の写真を褒められていることが嬉しいのだろう。
それにつられるように、あたしたちも自然と笑顔になる。

