「…先輩?」
さっきとよりも険しい顔して、あたしを睨みつけてるようにも見える。
「それ…」
「えっ…?」
「短すぎ」
顎でクイッと指したのは、あたしの着ているメイド服で。
まあ確かに、初めて着たときはその短さに戸惑ったけど。
何度も試着を繰り返すたびに、けっこう気に入ってるんだけど。
「可愛くないですか?」
くるっと回って見せると、チッと小さな舌打ちまで聞こえてきた。
そういえば、あの時、この服を着て廊下を歩いてるときに先輩をすれ違ったときも舌打ちされた記憶がある。
あのときは、あたしの顔なんて見たくないんだ嫌われたんだってすごく傷ついたんだっけ。
「…可愛くない、わけじゃない」
バツが悪そうに目を逸らして、また小さな舌打ち。
「…あと少しだから、待っててください」
よくわからないけど、何かが気に入らないらしい。
それでも、ここまでわざわざ顔を出してくれたってことは素直に嬉しいと思ってしまう。
先輩のこと、まだまだわからないことばかりだけど。
焦らず、少しずつ知っていければいいし、あたしのことも少しずつ知ってもらえたら…って思ってる。
とかいいながらも、その不機嫌顔と、舌打ち…気になっちゃうのは仕方ないよね。

