◇ヌードで魅せて◇



「先輩……」


好きです。


その言葉は、声になることはなかった。


フラッシュバックする元カレの顔と、そのときの光景。

グッと息が詰まって、声が出ない。


怖い……

先輩のことを好きになりすぎて、突っ走ってしまうことが。

依存しすぎて、自分を見失うことが。


だけど、一番怖いのは。

そんなあたしを、先輩が重たいって感じてしまうことだ。


「ダメだよ…先輩」


ほんの少しだけ残っていた理性が、先輩の胸元を押していた。

トン…と軽く押しただけなのに、簡単に離れていく。

それを悲しく思ってはいけないのに。

離さないで…なんて、思ったらダメなのに。


「ダメだよ…だって、先輩には…彼女、いるでしょ?」


あんなに愛しそうに見つめる素敵な彼女がいるじゃないか。

だから、一時の気の迷いか何かで、こんなことしたらいけないんだ。


「……嫌い」


そう。


「あたしは先輩が…嫌い」


それでいいんだ。


「だから……あたしを撮ってくれる?」


これで、本当に最後にするから。

明日には夢から覚める。

そうしたら……

もう、先輩のことは諦めるから。