やっぱり俺のお気に入り

青山はまたフッと笑って、



「もう用件は伝えた。もう行ってよ~し!あ、それと・・・昨日の件は俺と未来とお前だけの中に留めておこう・・・なっ?」



と小さな声でそう言い終わると足早に音楽室を後にした。



・・・・・昨日の件?



俺が青山を殴ったこと・・・あいつ・・・誰にも言わないつもりなのか。



まっ、事情を誰かに話すとしたらあいつにとっても不利なことも説明しなくちゃいけねぇからか??



どっちにしても退学とかならなくて済むんだから、青山に感謝だな。



「おい。龍斗、龍斗!やっと戻って来たじゃん。ちょっと聞いた話なんだけどさ・・・」



騒がしい休み時間の教室に入ると、裕輔がバタバタと足音をさせ寄って来た。



「うっせぇなぁ~。なんだよっ裕輔」



「鈴木がさぁ!!鈴木が・・・」



「鈴木って宗のことか??何??」



「未来ちゃんに告ったらしいって!」



「はぁ?????何それ?????」