やっぱり俺のお気に入り

未来の細い指が俺の指からそっと離れていく。



俺の方が離す指をなんだかもったいなく感じて寂しくなるんだ。



俺ってこんなんだったか??



未来は離れた指を気にすることなく平然としてるし。



考えてみれば女の前で俺が余裕ないとこ見せたのも初めてじゃね??



未来といるとどんどん今までの俺がいなくなるような気がする。



こうやって未来といる時の俺。



やたらと最近なんだか笑顔が多いし??



よく笑うようになった・・・なんて裕輔も言ってたな。



こんなの他の女とならまずありえねぇことだし・・・・・。



「やっぱりイヤだった??どっか外行ってお店で食べる?」



俺がそんなことを考え込んでいたから、勘違いしたのか未来が心配そうに言う。



「なんでだよ。大丈夫だって。それに俺、青山と勝負してるし♪」



「え??勝負って何??」



「ん??内緒♪未来には言えねぇな」



「え~~。隠し事なしって言ったのは龍斗のくせに~」