やっぱり俺のお気に入り

まだ俺とのキスに慣れていないのか??



未来は嬉しそうな、それでいて少し困ったような笑いを浮かべて俺を見る。



「もう内緒にしてるような事・・・ないよな??」



「もうないよ??龍斗・・・ゴメンね・・・それと・・・ありがとっ」



窓から気持ちいい風が入ってきて未来の髪を揺らす。



肩にかかる未来の髪がサラサラと揺れるたびに俺の鼓動も早くなる。



「未来、髪・・・その方がいいじゃん。学校でもそうすればいいのにさ」



「授業の時にジャマになるから、学校には結わえていくの!」



「ふ~~ん・・・」



それからどれくらい二人で話していたんだろう。



青山のお父さんが数年前亡くなって、お母さんに連れられて葬儀に参列した時に初めて未来は青山と顔を合わせたということ。



その死という現実を受け入れられなかった未来のお母さんは、一時期ノイローゼ状態にまで陥ったこと。



青山には本気で付き合っている女がいるらしいということ。



青山がいるから今の学校を未来に勧めたのは未来のお母さんだということ。



色々な事情を知った。



俺はまだまだ未来のこと知らないことだらけだったんだな・・・・・。