「浅岡ー!ちょっと、これ手伝ってくれないかー?」

いつも通りの問いかけ。

「はーい。」

いつも通りの返事。

何気ない、いつもと変わらぬ今日この頃。

私、浅岡千春(あさおかちはる)は、普通の、どこにでもいるような高校一年。

先生のところに駆け寄り、掲示物を貼るのを手伝う。

「千春ー!次、体育だよ!」

「あ!そうだった!忘れてたよ、ごめんごめん(汗)」

この子は、高校から仲良くなった、友達の足立美琴(あだちみこと)ちゃん。

「もう、千春ったら!」

「ごめんね。ほんと。」

「ううん。…さ、早く着替えよ!」

「うん!……先生、私はこれで失礼します。」

「おー!ありがとな!」

そんな言葉を聞き流し、私達は更衣室へと走った。