……思い出すだけで虫唾が走る。


そんな夜は、ファミレスで時間を潰すことにしている。

いつの日だったか、それを伝えると、小鳥遊はよかった、と頬を緩めた。


『水澤さん?』

『……ん』

『眠い?』

『眠いっつか寝てたわアホたぬき。なんか用?』


『好きだよ、お休み』


その真夜中にこんなイタズラ電話がかかってきたことは割愛しよう。

思い出すだけで虫唾が走る。


だけど、電話で聞く小鳥遊の声は、いつもより少し低く、少しだけ心地いい。

それに小鳥遊とは、頻繁に携帯で連絡を取っている。

大体はあっちからだけど。



とにかく。

あたしと小鳥遊の奇妙な関係はバランスを保っていた。