時は11月半ば。


小鳥遊と出会って2ヶ月ほどが経つ。

長いようだけど、あっという間だった。

小鳥遊の家に行って、夕飯を食べる。

それからデザートを食べながら少ないながらも、他愛ない会話をする。

それがもう、当たり前のようになってしまっている。


小鳥遊はあたしのことを好きと言う割には、あれ以来特になにも……してこなくない。

記憶を抹消しまくってただけだった。


『おい』
『どうしたの?』
『どうしたのじゃない!何手繋いでんだよ!』
『水澤さんが好きだから』
『死ねっ!はーなーせーよ!!!』


何度か……手を繋がれた。


学校の帰り、とか。家まで送ってくれる時、とか。

それはもう、自然に。