それからというもの、あたしは毎日のように小鳥遊の家に通った。

学校からそのまま小鳥遊の家に行くこともあったし、一度帰ってから気まぐれで行くこともあった。

小鳥遊はいつもあたしを優先した。

何か食べたいものはない?手伝わなくてもいいんだよ?お金だって俺が出すし。としつこいくらいに。


あたしはそれを、小鳥遊の優しさと呼ぶことにしている。


帰りはいつも23時とか0時になる。

どんなに遅くなっても、小鳥遊は必ず家まで送ると言って聞かない。


あたしなんか、前まで治安の悪い真夜中の街を歩いてたんだから大丈夫だ、と言っても。

小鳥遊とあたしの家は意外に近所で、歩いて30分くらいだ。

小鳥遊は高校に入学してからこっちに引っ越してきたらしい。


本当、なんで一人暮らしなんかしてんだろう?